腹直筋離開を疑ってのご来院のケース
今日は、ダフィーカイロです。
今回ご紹介する症例は、産後の腹直筋離開を疑われて来院されたクライアント様で、エコー観察によって腹直筋の離開所では、この様な方がくると適当なことを言って腹直筋離開があるように信じ込ませ、それを元に来院の回数を引っ張るというビジネスモデルで対応します。
当院では客観的な検査で、事実に基き、それに沿って施術をさせて頂くというのをモットーとして運営していますので、このクライアント様においても同様の方針で対応させて頂きました。
初診時
産後1年8カ月経過のクライアント様です。産後体形が戻らにので、腹直筋離開を疑い来院されました。
出産は帝王切開でおこなったそうです。
立った姿勢は腰の反りが強いように見受けられますが、動作で腰に痛みが出ることはない様でした。
一般的に、産後に腹直筋離開があると腹圧が弱くなり、腰が反りやすくなると言われています。一見するとそのような状態であるように見えます。
骨盤の関節である仙腸関節の動きは特別緩くなっている訳ではなく、痛みもありません。ですが、背中の筋肉が全般的に硬くなっていることが分かります。
エコーで腹部の確認をしてみると、腹直筋の離開はあまり見られず、へそ直上で2㎝程度、へそ上3㎝のところで1㎝未満、へそ下3㎝のところで5mm程度という結果でした。
当院では、各種資料から腹直筋離開の基準としては、へそ上3㎝のところとへそ下3㎝のところで1~1.5㎝以上の離開幅、へそ部で2.7㎝以上の離開幅を指標として定めています。その点から鑑みて、今回は異常値が見られませんでした。
一般にインナーマッスルとか体幹筋とか言われている腹横筋に関してもキチンと収縮できていました。ただ、収縮の持続力が弱く、10秒くらい経つと収縮をキープできないことが分かりました。
腹横筋が弱い場合、腹横筋のトレーニングをしていただくことになります。腹横筋は呼吸筋でもあるので、腹式呼吸でトレーニングするのですが、その前提として先ずは胸式呼吸が出来なければいけません。
呼吸をしない人はいないので誰でも胸式呼吸はできますが、深呼吸となると肋骨の動きが制限されて、息を深く吸えない人がいます。今回のクライアント様もそのような状態でした。
そこで、先ずは胸郭の柔軟性を出す施術を行い、胸式呼吸を深くできるように施術をし、そこから腹部のトレーニングへとつなげる計画で施術をすすることにしました。
経過
2回目の来院時では胸式呼吸の自宅訓練が成果が見られ、胸郭の可動性の増加が見て取れました。それに伴い、反り腰の姿勢も改善してきていようです。これは体幹筋の働きの向上を意味しています。
初回施術前 | 2回目施術前 |
そこで3回目の施術は、肩・腰の張り感軽減のための施術と、さらに体幹部強化のホームケアの指導を行い終了しました。
日常の育児・家事などの作業姿勢はどうしても背中が丸くなり背中や腰に負担がかかり、痛みや姿勢悪化の原因になります。それを予防するためにも日ごろのケアが大事です。
腹直筋離開がない方は、ある場合に比べ、腹部体幹筋の機能もより向上しやすいと思われるます。ですので、そのままの調子で自宅ケアを続けて頂けると、より一層の向上を望めると思われます。
まとめ
一般的に言って、帝王切開で出産された方が、経腟分娩で出産された方より腹直筋離開の発生リスクは高くなります。ですが、今回のケースでは幸いにも離開はあまり発生していないようでした。
その人の状態に合わせ、施術内容は変わってきますので、状態把握が大事だと改めて感じさせられるケースでした。
今回の症例報告にご協力いただいたクライアント様には感謝を述べます。この情報が、当院利用を考えられている方の判断材料の助けになれば幸いです。
では、今回はこの辺で。
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