当院の次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水とエタノールの取り扱いについて
今日はダフィーカイロです。
当院は感染症取り組み事業所として神奈川県に登録しているので、今回はその一環として消毒に対する取り組みのご紹介をしようと思います。
ちなみに上の取り扱い書に記載されている事業所の業種ですが、神奈川県で感染対策のガイドラインを発表している業種に整体・カイロプラクティック業の区分がなかったので、一番業種的に近いエステサロンで当院は登録しています。そのためこのような表記になっています。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムについて
次亜塩素酸水と次亜塩酸ナトリウムを混同して考えている方が多くいます。私も最初はそうでした。
しかし、実際は別物です。
問.「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」は同じものですか?答. 違うものです。
次亜塩素酸「ナトリウム」は、塩素系漂白剤などの主成分として用いられる、アルカリ性の物質で、従来から新型コロナウイルスの消毒に使われています。「次亜塩素酸水」は、電気分解などの手法で作られる酸性の液体で、新型コロナウイルスへの有効性については、現在検証中です。
さらに補足説明させていただくと、
次亜塩素酸水は、食塩水を電気分解させて作り出す、または市販漂白剤などの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を炭酸水で中和して作る、などの作成法が一般的に知られています。
次亜塩素酸水を電気分解で作成する方法は、自作で行おうとすると手間と時間がかかります。専用の機械を購入しようとすると高価なものになります。安価なものはphが高く、アルカリ性となり、実は次亜塩素酸ナトリウムを作成していたという場合が多く存在します。
次亜塩素酸水は酸性なのでphは7未満となるのが基本です。ちなみに、phは7で中性です。phが4を下回ると塩素ガスが発生しやすくなります。これは毒性が高く人が死ぬこともあります。塩素系漂白剤はアルカリ性ですが、酸性洗浄剤と混ぜるとphが大きく下がるので塩素ガスが発生しやすくなります。そのため、よくこれらの製品に記載されている「混ぜるな危険‼」という文面を見かけたことがあると思いますが、この様な訳でこれらの洗剤の混合使用は禁止されているのです。
次亜塩素酸水も次亜塩素酸ナトリウムも次亜塩素酸が溶け込んだ水溶液ですが、次亜塩素酸水は有効な塩素濃度が安定しずらく、有機物の表面に付着するとすぐに効果が弱まる、また保存もしづらいとされています。そのため、効果的な使い方としては水溶液をその場で作って使用する、また流水のように多量に使用することが推奨されています。
一方、次亜塩素酸ナトリウムは「ピューラックス」や「キッチンハイター」を薄めて作成するのが一般的です。というか、今までの漂白剤の使い方と一緒です。皮脂を溶かしてしまうので、手荒れのもとにもなります。
次亜塩素酸ナトリウムは次亜塩素酸水より有効塩素濃度が安定しやすいので、保存期間が多少長くできます。ただし、もとになる漂白剤自体も時間経過とともに含まれる次亜塩素酸ナトリウムの成分が失われていくので、保存期間には注意が必要です。また、水で希釈した次亜塩酸ナトリウムはより一層、有効成分が失われやすいとされていますので、こちらも作成してから時間を空けずに使用することが原則です。
ピューラックスやハイターなどのメイカーサイドでも、次亜塩素酸ナトリウムから炭酸水との中和で次亜塩素酸水の作成することは推奨していません。ですので、当院では次亜塩素酸水を使う場合は、商品そのものを買うようにしています。しかし、これってコスパ悪いんですよね~。ですので、一般的な消毒には次亜塩素酸ナトリウムを使い、手指の消毒にはエタノールか次亜塩素酸水を使う、というような使い分けをしています。
参考ホームページ
新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)
新型コロナウイルス対策ポスター「次亜塩素酸水を使ってモノの消毒をする場合の注意事項」
新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう。」
経済産業省ニュースリリース
株式会社花王お問い合わせ「漂白剤から次亜塩酸ナトリウム液は作れるの?」
株式会社オーヤラックス「コロナ感染症に関して」
エタノールに関して
当院ではエタノールは78%濃度の液を使用しています。厚生労働省の指針ではコロナウイルスに対して70~80%濃度が適正濃度とされています。
エタノールはクライアント様ご来院時の手指の消毒で使用するのがメインです。私自身はと言うと石鹸の手洗いがメインになります。一番コスパが良い。
ご自宅でエタノール消毒液を作ろうとお考えの方は次のwebをご参考にすると良いと思います。
https://www.natural-pharmacy.jp/jp/static/sp/syodoku_handmade/
ベンザルコニウム塩化物液
従来から当院では院内の消毒はベンザルコニウム塩化物溶液で行ってきました。
当初、ベンザルコニウムは新型コロナウイルスに対して効果がないというように伝えられていました。がっかりしてましたが、最近になって有効性が確認されました。
それがこちら。
経済産業省「新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第二弾)」
コスパはハイターに比べれば悪いですが、使い慣れていので扱いやすいですね。
まとめ
当院の消毒関連のご紹介は以上になります。
当院の衛星管理に不安をお持ちの方の参考になると幸いです。
では、今回はこの辺で。