打撲・捻挫からの運動復帰について
今日は、ダフィーカイロです。
今回は打撲・捻挫からの運動復帰の仕方を考えます。
幸い、当の本人がしょっちゅう怪我しているので、常に実践しているという感じ(嬉しくないけど)。
最近の例で言うと、
半年前に右外くるぶし後方(多分、後距腓靭帯、踵腓靭帯辺り)の捻挫、
1ヶ月半前に右肋骨打撲、
2週間前にお尻の打撲、
と、まあ立て続けに怪我しています。
50過ぎたオッサンがよくやるよ… 😥
自分の場合はアグレッシブインラインスケートで怪我しますが、その他のスポーツでも怪我は付き物です。
足首捻挫で多いのは、サッカー、バスケ、バトミントンなどジャンプや切り返し動作が多いスポーツです。
打撲で多いのは、スケボー、ラグビー、アメフト、柔道、空手などのコンタクト・スポーツやアクション・スポーツです。
step1
基本的には、急性期はR.I.C.E.をやることです。傷がパックリ開いていれば縫ったりするんだろうけど、それが無ければ通常これ。
Rest…安静
Icing…冷却
Compression…圧迫
Elevation…挙上
これらの頭文字をとったものがR.I.C.E.です。これは過去の記事でも掲載したので、詳しくはそちらをご覧ください。
⇒「ギックリ腰など急に痛めた時、冷やすべきか?温めるべきか?」
特に近年では、冷却と圧迫が重要視されています。
最近ではこれに加えて
Protect…保護
Support…補助・固定
を付け足してP.R.I.C.E.Sという事も多いです。
これらは全て炎症範囲の拡大・悪化を防ぐために行われます。
step2
次の段階としては、リハビリとして怪我の部位以外の運動を行います。
例えば、上記のお尻の打撲の場合、ぶつけた後1週間くらいの間はお尻が腫れて、その筋を伸ばすのも力を入れるのも痛みがあり、動かすのが不自由でした(仕事はしていましたが)。しかしだからと言って、ずっと何もせずゴロゴロしていると健康な部分の機能低下を起こしてしまいます。
上半身の運動をメインとして、下半身では問題ない方の脚で片脚スクワット、患部側の脚では痛みのない範囲でシーシースクワット、サイド・プランクなどを適応させることができます。
ある程度、歩けるようになったら散歩をし、患部も少し動かすようにします。打撲跡はしこりができやすいので、伸ばせる範囲で徐々にストレッチをかけていきます。
通常ですと、急性期のアイシングは発症から3~4日となっていますが、それ以降も患部を動かすと、腫れが戻ってくる感じになることがあります。損傷内部では、まだ炎症が治まっていないため、患部を動かすと炎症の再燃することがあります。そのため、患部を運動させた後はアイシングをするこということを継続することが無難です。
余裕があればマイクロカレント(微弱電流)をかけるのもお勧めです。これは細胞の修復スピードを速めてくれる可能性があります。
以前の記事⇒「マイクロカレントについて」
マイクロカレントについては、最近もいくつか研究論文が発表されているので、別の機会に紹介しようと思います。
step3
患部がある程度痛みが減ってきて動かせるようになったら、運動可動域の増大を目指します。
上記のお尻の打撲の例で言えば、下肢後方のストレッチの継続と、両足でのスクワットなどを行います。
パラレルスクワットで痛みがでる、その手前の深さの曲げ角度がOKなら、ハーフやクウォーターのスクワットを行い、軽めの負荷から始めて徐々に重量を重くしていきます。
大殿筋と共同で働く隣接の筋肉として太ももの裏の筋肉がありますが、その筋が単独で動かす分には痛みが無ければレッグカールなどの運動を採用します。
step4
ある程度患部に力がかけれるようになったら、徐々に瞬発的な負荷を加えていきます。
前述のお尻の例で言えば、走ったり、その場でホッピングしたりなどです。
それに伴って、自分が行っている運動競技の基礎的な動作で、無理なくできる範囲の動きを再開しても良いでしょう。
この時期からは、打撲跡のしこり解消促進のために軽めのマッサージなどを行うのも効果的です。組織破壊後に出来る膠原組織という修復材の硬直化を防ぐ役目があります。
怪我をした筋肉や関節は、それらをコントロールする神経も狂いが生じる事が多々あります。そのため運動制御の機能が低下し、怪我の再発に繋がったり、運動パフォーマンスがいつまでも元に戻らないという事例があります。その解消としてバランストレーニング的な要素を加えたトレーニングをすることも大事です。
step5
運動に本格復帰。
回復期間
復帰かかる期間ですが、その人の怪我の程度や運動種目の負荷のかかり方などで、一概に言うことはできません。場合によっては半年以上かかることも想定できます。
軽度だったら数週間で済むでしょう。
自身のからだの痛み方と相談しながら、徐々にステップ・アップさせるしかありません。無理に復帰しても体調戻らず、そのうち負荷に耐え切れず、ある日突然さらにでっかく怪我をするケースがあります。
まあ、中には根性、根性で乗り切って大成する人いるみたいですが、その裏では怪我の再発に泣いて消えていく人も多くいます。
あと個人的感想ですが、怪我しても復帰が早い人は、元からの地力が強いというか、体の基礎的な力が強い人が多いように思われます。
まとめ
今回は怪我からの運動復帰の概略を紹介しました。
太ももの打撲などは血種から骨化して、手術で取り出さないといけない事態に陥ることもあります。
怪我発生時の痛みが酷い、または治りが悪い、といった場合は骨折等が疑われるので整形外科に受診されることをお勧めします。
また、カイロプラクティックの適応としては、怪我の中期以降のリハビリ段階でお役に立てることが出来ます。急性期のお越し頂いても、やることはR.I.C.E.中心になりますし、それなら保険が適応できる接骨院/整骨院に行かれた方が安上がりです。もしくは、自分で行っても一緒です。
今回の記事が何かの参考になれば幸いです。
では。