膝を伸ばした時に痛むクライアント様のケース
1~2ヶ月前から膝を完全に伸ばすと膝が痛むと訴えられていた40代女性のクライアント様の紹介です。
自分で膝を伸ばしても、他人に伸ばされても両方とも痛みがあり、場所は膝の外側です。
特に思い当たるような原因はなく、痛みの増減もあまりないようです。レントゲンで検査したところ、異常は見られず、骨棘もないようでした。
この様な場合、考えられる損傷個所としては
①外側半月板
②外側側副靭帯
③膝窩筋腱付着部
④膝蓋軟骨軟化症
⑤膝蓋下脂肪体
⑥滑液包
⑦外側膝蓋支帯
などが考えられます。
痛みの性状や、触って調べた感じから、今回の場合は外側の半月板前面と、その周辺組織の問題の可能性が高い様でした。
念のためエコーで観察してみても、外側半月板の前面が若干のふくらみが見られるようです。
手技による半月板の位置調整と、それをキープするための運動訓練をしていただくと、一時的に膝を伸ばした時の痛みはゼロになりました。
これは半月板の位置異常により、周辺にある神経等が刺激され痛みを出していた可能性があります。
半月板はスネの骨(脛骨)の上端についていて、太ももの骨(大腿骨)のクッションと動きの制御を行っている構造物です。周辺のじん帯や、ハムストリングなどの筋も付着しているため、それらの影響を受けたり、膝下の骨の動き方の影響で少し位置がズレて痛みを出すことがあります。
半月板自体に傷がついてしまうと、場所によっては手技で痛みを解消することは難しいことがありますが、位置のズレの場合はカイロプラクティックの手技が適応できます。
今回のケースでは、2回の施術と、ホームケアとしてテーピングの仕方と、運動訓練の仕方をご指導させて頂き、症状の消失に至りました。
膝の関節は、肩関節や股関節と違い、筋肉で覆われていません。そのため、関節を保護する力が弱いのです。スネや太ももの筋肉の動き方にずれが生じると、関節運動がスムーズに行われず、半月板にも影響がでることがあります。
その様な場合はカイロプラクティックの手技が有効になります。