骨盤伝説
【今回の記事は以前、他のブログ掲載していたものを転載したものです(2015年5月初出)】
今日は、ダフィーカイロです。
大げさなタイトルですが、何のこっちゃ?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
骨盤における都市伝説を略して『骨盤伝説』としました。
「骨盤」という単語がブームとなり、一般の方でも骨盤に対して認知度がかなり上がっています。それに伴って、首を傾げたくなるような間違った知識も広まっています。
それらに振り回されている人々もいるようなので、この辺で知識を整理してみようかという試みです。
まずは骨盤伝説の歴史。
手技療法の中では、骨盤を重視する考え方は、以前よりありました。
しかし、近年のように一般の健康関連書物や、ダイエット本などでの紹介による、世間一般の骨盤への関心度が向上した、いわゆる「骨盤ブーム」は何時から起こったのでしょう?
私が記憶しているなかでは、寺門 琢己さんが2000年代に入ってから出版した、一連の骨盤運動の本(骨盤教室など)がヒットしてから、世間で「骨盤」「骨盤」と騒がれだしたように思われます。
今で言うところの、カーヴィーダンスの樫木裕実さん
のような教祖様的な感じ?
それ以降は、「骨盤」の文字をくっつけると売れると言う事で、雑誌・書籍を中心にやたらと目にするようになりました。
当然、珠玉混在で眉唾物の情報も多々あります。
例えば、生理周期に合わせて骨盤が「開く」とか「閉じる」とか。あたかも、チューリップの花が開いたり閉じたりするようなイメージで語られます。
しかし、そのような学術論文(信頼度の高い)が発表されたと言うような話は聞いたことがありません。また、改めてお話しますが、骨盤の関節は本当に微細な動きしかしないので、まず一般の方が見て分かるような大きな歪みは、違うところの歪みです。
最近では、ヨガや体操教室のみならず、競技スポーツの分野でも「骨盤力」などといってもてはやされています。正しい知識・確かな事に基づいて行われていれば良いと思いますが、あまりに拡大解釈して使われている場合もあるので注意が必要です。
骨盤に絡めると、いろいろなものが売れますからね。色々出ました。骨盤クッション、骨盤バンド、骨盤枕、骨盤ダイエット…etc
当院では、なるべく科学的根拠に根ざして、効果的な施術をしていきたいと思っています。ただし、手技療法の世界では、臨床的には効果的でも、科学的根拠が解明されていないものも多々あります。最大の目標は、クライアント様の体調改善が達成できる事なので、そのような手技でも効果的かつ安全であれば、積極的には取り入れています。
今度は、骨盤の構造についての伝説を検証していきたいと思います。
では。
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