メニエール病の訴えでのご来院

 

こんにちは、ダフィーカイロです。

今回の症例報告は「メニエール病」のクライアント様です。

 

60代女性のクライアント様で、1週間前の起床時より発症。

昨日が一番、悪化したそうで、その間に耳鼻科を受診し、メニエール病の診断を受けたということでした。本日の午前中は歩行も困難ということでしたが、午後のご来院時には自力歩行でお越しになりました。

 

既往としては、数年前にもメニエール病を起こし、病院に通院されていたようです。

 

今回は耳鼻科で処方してもらった薬が効かず、変わらないので当院を探されてきたということでした。

 

眼振のテストでは、シンドイせいか目を閉じようとするので、今一眼振を確認しずらい状況です。

眼球内のピントが合うところを中心窩といいますが、ここは1mmほどの大きさしかなく、これが少しでもズレるとめまいと感じます。中心窩のさらに中心は中心小窩といい、0.2mmほどの大きさです。ですので、ゴクゴク小さいズレでも違和感を感じますが、この程度の微細な眼振だと、傍からみても分かりません。

この方も眼振自体が小さい上、目が開きずらいので、眼振の観察はわかりませんでした。ただ、頭を左に向けたり、後ろに傾けたりするとめまいが起こるというので、左の半規管の異常というのは確認できました。

 

メニエール病とはどのような病気かというと以下の通りです。

内耳の中はリンパ液で満たされていますが、この中のリンパ液には内リンパと外リンパの2種類あります。2種類のリンパ液は膜で隔てられていて通常では接触することはありませんが、メニエール病では内リンパ液が過剰にできて膨らんでしまい、最終的に膜を突き破り、2つのリンパ液が混ざり合ってしまいます。すると、化学反応を起こし、平衡感覚を司っている神経を異常に刺激し、めまいを引き起こすと考えられています。

内リンパ液が過剰になってしまう原因は現在不明ですが、ストレスとの関係が分かっています。また、アレルギー反応によるリンパ液の過剰生産と考えられています。つまり、花粉症で鼻水がいっぱい出るのと同じようなものです。

 

したがって、アレルギー反応が静まればリンパ液の出も収まると考えられます。

アレルギー症自体は免疫機能の異常であり、その改善には体質改善が必要なので時間がかかります。ただ、メニエール病はストレスと関係が深いので、自律神経系と関係が深いとも考えられます。

 

このクライアント様も首から肩にかけてがとにかく強く凝り固まっていました。首周囲の筋肉の張りは頚部の自律神経を刺激して、自律神経の調子を狂わせることがことがあります。したがって、この方の首・肩の筋肉を緩め、呼吸法の改善を今回は処置しました。

 

これで治まればそこで施術は終了。まだ残るようなら、再度ご来院下さるよう告げて今回は終わりました。体質改善まで含めるかどうかはご本人の希望によるので、そこはお任せしています。

 

因みに、回転性めまいの治療法で有名なエプリー法は、メニエール病の方には有効ではありません。エプリー法は耳石が剥がれたことで引き起こされる「めまい」のためのものであり、発症メカニズムが違うからです。耳鼻科でもエプリー法を処置してもらったそうですが変化はなかったということで、当院でも一応検査がてら行ってみましたが、変化はありませんでした。

 

 

では、今回はこの辺で。

 

 

 

 

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