目次

腰痛について

腰痛の場合、原因は様々あります。大きく分けると内科的なものから来ているものと、筋肉・関節・椎間板など骨格的なものから来ているものの2種類になり、カイロプラクティックで扱うものは後者がメインとなります。

椎間板のヘルニアや脊柱管の狭窄などがひどい場合は、手術が必要なこともありますが、腰痛で一般的に見られるのは、筋肉・筋膜の炎症か、関節の炎症のようです。

慢性的に腰に痛みがある人や、ギックリ腰を繰り返す人は、関節の動きや身体が動く順番、筋肉の働くタイミングが狂っていて、そのため部分的に負担がかかり、その部位が炎症を起こしてしまうことが多いのです。

 

骨盤・体幹部の骨組み

 

骨盤の構造

骨盤の構造は、背骨の土台となる仙骨という骨と、それを左右から挟む一対の寛骨という骨で構成されています。寛骨は骨盤の前方で恥骨結合という関節で繋がっています。 これらの関節は、解剖学では不動関節といい、動かない関節とされていますが、実際はほんの数ミリ単位ではありますが、動きがあります。動く範囲は小さいので、体を大きく動かすという働きはありませんが、関節の遊びとして、動きの滑らかさに関連しているのではないかと思います。また、脳脊髄液の循環に関連していると言われています。

cフリーメディカルイラスト図鑑

 

体幹部・骨盤部の筋肉

お腹の部分は、胸のように肋骨が無いので曲げたり、傾けたり、動かしやすいようになっていますが、その分、上半身の重みを背骨が一手に引き受けています。そのため、腰の骨は背骨の中でも特に大きく発達しています。

お腹・骨盤部分は上半身と下半身のつなぎ目で、さらにおへその少し下は丹田と言い、身体全体の重心点でもあります。そのため、この部位を身体の中心(コア)といいいます。コアの部位は身体を重力に対して立たせるため、腰骨をサポートするよう重要な筋肉が多くあります。 最近では、これらの筋をコア・マッスルと呼びます。これらの筋は表面からは見えずらい、お腹の中に存在する筋肉が多いです。

 

 

図は、身体の骨を正面から見たところです。

コアマッスルで一番、深いところに存在する筋肉を示しているのが(A)です。背骨側からお腹側にちょうど腹巻のようにお腹の周辺を取り巻いています。
その上に後ろ下の方向から前上方向に覆いかぶさっている筋肉(B)が存在します。
さらに、その上に体幹部の上後ろ方向からお腹の前下方向に覆いかぶさる筋肉(C)があります。
これらの筋と連動して働くのが、骨盤の底にあり尾骨から恥骨にかけて橋渡しのようについている筋(D)、腰骨の一番際についている筋肉で多裂筋という筋肉があり、これらは全て連動してコア(体幹)を支える働きをしています。

 

骨盤・腰部の歪み方

骨盤の歪み方は、大きく分けて2種類の歪み方があります。

①骨盤全体をひとかたまり(ワンユニット)として見た歪み方で、これは股関節上で骨盤がどう捻じれるかで起こります。外見上わかりやすい歪みで、骨盤の前傾、後傾、横方向への傾き、左右へのねじれ、などです。

②もう一つは、骨盤内の歪みで、先ほど説明した寛骨と仙骨の間の関節(仙腸関節)や恥骨結合での歪みで、仙骨がどう歪んでいるか、寛骨がどう歪んでいるかによります。

これら2つの歪み方はリンクしながら歪んでいきます。

 

腰痛の場合

腰痛の場合、妊娠・出産のように急速に骨盤・体幹部が変化を経験するわけではありません。どちらかというと、日常生活の癖や身体の使い方が問題となってきます。
コアの筋肉は、身体の動かしはじめに身体を動かす筋肉に先立って働き、背骨を支えて安定させる役目があります。慢性的に腰痛の人は、この働きが上手く行えてないため、 寝てから起き上がる、座った状態から立ち上がる、などの動き始めに「ズキッ」と来る場合が多いのです。

この不具合は、日常生活での身体の使い方の癖や、仕事の環境による姿勢などで、筋肉の左右差や関節可動域の左右差、骨格バランスの左右差などが生まれ、そこからでてくると考えられています。

 

肩こりについて

肩こりの原因

 「姿勢が悪いと肩こりになる」ということは、誰でも知っています。では何故姿勢が悪くなるのでしょう?その原因を追究しなければ、姿勢の改善の仕方や、肩こりの解消には繋がりません。

また、,稀にただの肩こりと思っていいたものが、首の神経の圧迫からきていたり、軽度の気胸であったり、内臓系の病気からくる場合もありますので、注意が必要です。
一般的に、肩こり姿勢と言われるのが、上位交差性障害姿勢といわれるものです。

首の上の後ろと胸の上部の筋肉が緊張して、縮んでいます(図の赤色)。反対に、首の前側と背中の上部の筋肉は、伸ばされ弱くなっています(図の緑色)。
この問題のある筋肉を改善すると、肩こりも改善すると言われています。しかし、この上位交差性障害姿勢が起こる原因を突き止めないと、根本的な肩こりの解消には繋がりません。

当院では、その点を踏まえて、矯正、運動療法、筋肉の弛緩法を行ってアプローチしていきます。

 

実際の症例

姿勢改善例上位交差症.jpeg

(左)最悪時の上位交差姿勢

(中)通常時の上位交差姿勢。施術前。

(右)施術直後の自然体立位。

 

 

 

 

 

頭痛について

頭痛の分類

頭痛は大きく分けると、命に関わる重大な頭痛と、命に関わらない頭痛に分類できます。

当然、当院で対応できる物は命に関わらない頭痛です。代表的なものは次の3つです。
①偏頭痛
②緊張性頭痛
③群発性頭痛

この中で一番おおく見られるのは緊張性頭痛で、 いわゆる肩こり・首こりからくる筋肉の過度の緊張による血管の締め付けが原因となり痛みが出ていたり、筋肉自体の痛みを感じているモノです。

次に多いのが偏頭痛で、脈を打つように強く痛む頭痛です。光や騒音など特定の刺激に弱く、頭痛が起こる30分前くらいから予兆を伴うパターンもあります。
多くの場合は、緊張性頭痛と合併しているので、筋肉の処置も必要です。

上記2つの頭痛にくらべると発症数はグンと低くなりますが、数年に1回、1ヶ月くらい毎日激しい頭痛がおこる、と言う群発性頭痛と言うのがあります。

いずれの場合も血管の拡張や収縮が過度に起こるために引き起こされる血管性の頭痛か、筋肉自体の痛みです。

命に関わる頭痛は、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎などです。
兆候としては、
・急激に起こった今まで経験したことの無い痛み。
・複視や痺れ、知覚障害などを伴う。
・首が痛くて動かせない。極度の首の後ろのツッパリ。
などがあり、これらがある場合は、早急に病院に行かれることをお勧めします。

 

頭痛の矯正について

頭痛に対する矯正は、肩こり・首こりの延長線上にあるといえます。 偏頭痛持ちの方も、緊張性頭痛との混合性頭痛の場合が大多数なので、先ず緊張性頭痛をターゲットに施術を行ないます。
緊張している筋肉へのアプローチの他に、頭部に行く血管や首周辺の血管や神経の緊張を緩和するため、頚椎自体の修正も行ないます。
さらに顎関節と関連する場合もあるのでそこの処置も行ないます。

 

さらに偏頭痛の場合、血管の収縮・拡張の不具合は、脳内の伝達物質でもあるセロトニンという物質や、三叉神経の働きによる物といわれていますが、 いずれにしろ頭蓋骨や自律神経系の調整が必要になってきます。

また、肩こりの改善の項で述べたように首・肩に負担のかかるような姿勢や体の使い方が、根本的修正に必要になってきます。

 

 

 

 

お問い合わせはこちらです

    お名前 (必須)

    メールアドレス (必須)

    題名

    メッセージ本文

    メッセージの内容はこれでよろしいでしょうか?

    OKでしたらチェックして送信ボタンをクリックして下さい。